そもそも手回り品とは何か?
列車内に持ち込む荷物の事で、昔の国鉄などでは「荷物」輸送もしていたので(今のように宅配便なんか無かった、いちいち駅に行って申込や引き取りしないといけなかったそうです)荷物単体で輸送するものと旅客自ら持ち込む荷物とを区別するため「手回り品」という名前が付いたようです。ここで言う列車とは新幹線をはじめ在来線特急列車や普通列車などを指します。
おことわり:ここでは日本国内における主にJRなど列車内への荷物持ち込みについて説明しています。他の交通機関では扱いが異なる場合がありますのでご了承ください。(下記は2019年10月時点のJR各社旅客営業規則などに基づいた説明となります)他の鉄道事業者も基本的には同じ扱いですが細かな部分が違う場合もあります。お手数ですがお客様ご自身でご確認をお願いします。ごくまれですが手回り品切符の制度自体が無い事業者もあります。
無料で持ち込めるもの
資料:(手回り品ポスター)
列車内に持ち込みが出来るものとして、縦・横・高さ(つまり3辺)の合計が250センチかつ長さ2m以内で、重さは30kg以内のものを1人2個まで持ち込み可能です。スポーツ用品や楽器・娯楽用品は長さが2mを超えても車内で立てられるものは持ち込み可能です。ただし、各々専用の袋やケースなどに収納するようにしましょう。(まあこれらの物を裸で持ち込む人はいないとは思いますが)
サイクリングやスポーツ大会などに使用する自転車に関しては解体して専用の袋に収納したもの、折り畳み自転車に関しては折りたたんだ状態で専用の袋に収納したものは無料で持ち込み可能です。自転車は一部でも袋からはみ出ていると持ち込みを断られますので注意です。(実際それが原因で過去にトラブルがあったらしく各社神経質になっているらしい、ちなみに2011年9月までは収納した自転車も有料でした。)
※近年一部のローカル私鉄などで「サイクルトレイン」などと称して区間、曜日や時間帯を限定して専用の袋に入れなくても自転車持ち込み可能としている鉄道事業者があります。この場合は自転車は畳まなくて大丈夫ですが列車走行中は手で支えるなど周りのお客の迷惑にならないよう、また倒れて破損などしないように注意しましょう。またグループで「サイクルトレイン」を利用するような場合には念のため乗車予定の鉄道会社に確認をした方がよいです。すでに自転車を持ち込んで乗車している方が複数名いて乗車できない可能性も無いとはいえませんので・・・
なお傘・杖・ハンドバックなど身の回り品はこの個数にはカウントしません。身の回り品というのは旅行カバンやスーツケース(キャリーバッグなど)、玩具、その他携帯出来る荷物となっています。
車いすや介助犬は?
これらも勿論持ち込みや同伴可能です。車いすは乗車している状態は勿論のこと、長さ・高さが120センチ以内、幅が70センチ以内のものが持ち込み可能です。ちなみに車いすで乗車を希望される場合、事業者にもよりますが事前の予約をおすすめします。近年地方ローカル線では無人駅が多くなっており駅員の派遣に時間がかかることがある、新幹線や特急列車などでは車いす対応席は2日前までであれば一般に発売しないようにしていることが多いですが当日になると一般に開放して発売済みになることもありますのでいずれにせよ、お早目の予約をおススメします。介助犬は身体障害者補助犬法で定める表示がされており使用者本人が随伴する場合は持ち込み可能となっています。(一般の方へ:介助犬は踏んだり蹴ったり触ったらダメワン^^byお父さん犬)
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有料になるものは?
現在有料の手回り品は次のようなものがあげられます。子犬や小型犬、猫、鳩などの小動物で長さ70cm以内で縦・横・高さの合計が90cm程度のケースに入ったもの&総重量(動物+ケースの合計)が10kgまでのものが有料で持ち込み可能です。このページをご覧の方にはいないとは思いますが猛獣や蛇などは持ち込みできません(見かけや性格がおとなしくてもダメです)。
近年ペットブームなどで様々な形状の動物用ケースやバッグが販売されているようですが鉄道構内や列車に持ち込む場合はあくまで「ケース」の形状であることが必要です。(動物が)顔を出した状態ではダメですしドックスリングという袋状の物もあるそうなのですが全身が収まっていても列車内へは持ちこみ不可です。(JR線の場合です、一部の事業者では全身が布などで覆われた状態であることを条件に持ち込み可としているようです。)またペットカートやペットバギーもケースとカートが分離出来るものを除いて持ち込み不可です。競輪選手が使う競技用の自転車も有料扱いになるそうです。
ちなみに手回り品料金は1個290円です。(JRの場合、他の私鉄もほぼ同じかと思います)乗車される駅の改札などで荷物を提示の上手回り品切符をお買い求めください。原則として乗り継ぎしなければ距離の制限はないです。(改札を入ってから出るまでを1回でカウントします)基本的には普通乗車券と違って手回り品切符に途中下車の制度はありません。
列車内に持ち込めないもの
資料:(車内持ち込み不可ポスター)
危険品や刃物、コンロや暖炉、上記に上げたものの他にや少量の小鳥、小虫類、初生ひな、魚介類でケースに入れてあるもの以外の動物、死体(ありえないと思いますがごくごくまれに持ち込む輩がいる)、不潔なものや臭気を出すもの、他のお客に迷惑や危害を及ぼすおそれのあるもの、車内や車両などを破損するおそれのあるものは持ち込みできません。
危険品の意味なのですが細かく上げるとキリがなく、分かりにくくなっていますのでざっくり言えば「あぶないもの」という認識でいいかと思います。駅などで掲出されているポスターと同じもの(この文の上の方にあります)と関連資料を抜粋したものを用意しました。興味のある方は見てみてください。なお刃物や危険品は一定数量以下で他の者に危害を及ぼす恐れがないようしっかり梱包されたものは例外として持ち込み可能です。(「刃物を鉄道車内に持ち込む際の梱包方法についての刃物ガイドライン」国土交通省鉄道局より)(危険品危険品別表4号別表4)
お願い
手回り品(荷物)の持込みや保管については、各自でお願いいたします。小動物(ペット等)を持ち込まれる場合は、駅や車内ではケースから出さないようにお願いいたします。特に大きな荷物などを持ち込まれる場合は、時間帯や混雑状況によっては他のお客さまのご迷惑となることがありますので、細心のご注意をもって取り扱われるよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
安全のため、車内の(座席上の)網棚(荷物棚)には重量のある荷物や不安定な形状の荷物はお載せにならないようお願いいたします。他のお客さまにご迷惑をおかけするおそれがある場合や列車が非常に混雑している場合などは、持込みを断られる場合があります。
おことわり
上記の記事はあくまでもこの記事は執筆者個人の見解や感想であり特定の事業者などを批判したり逆に宣伝したりするものではありません。またこの記事と状況が変わっている可能性もありますので最新の情報に関しましてはお手数ですがお客さまご自身でご確認をお願いします。
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