バスがボロでうるさい
以前に長距離バスを初めて利用したときのことです。神奈川県の厚木市から大阪までのバスに乗り込み、約9時間のドライブとなりました。料金の安い夜行バスということもあり、大学生風の若者がたくさん乗車していました。そして運行中は眠りに着こうと、ほとんどの乗客がリクライニングシートを倒して眠っていました。しかし眠りにつく前に乗客はみな自分の後ろに座っている人たちに断りを入れ、シートを倒していました。
若者のこのような常識ある行動に、少し感動したのを今でも覚えています。自分も運行中は眠ろうと思い、シートを倒してうとうとしていました。しかし少しすると後ろの座席に座っている男性のいびきが聞こえてくるようになり、それが気になりだしたのです。眠っているのだから仕方がないと思い、それを聞かないようにして目を閉じていました。
そもそもバスの車体はそれほど新しいものではなく、それなりの騒音を立てて走っていたために、そのうちいびきは聞こえなくなりました。むしろバスの音がうるさく、眠れませんでした。そのため目を閉じてシートによりかかり、体を休めることに専念したのです。
なんか臭いんだけど
その後時間が経過し、深夜の時間帯に突入しました。これまではバスの車内で話し声も少し聞こえたのですが、この時間になるとさすがに声は聞こえません。そしてこの頃、何やらほんのりと変った臭いが鼻を通り抜けていく感じがしました。何だろうと思いつつもそのまま目を閉じ、体を休めていました。しかしこの臭いは次第に強くなっていきます。
とうとう我慢できなくなり、目を開けると、後ろに座っている男性が靴を脱ぎ、その足を自分のひじ掛けに乗せていたのです。つまりこのとき、自分の鼻のすぐ横には後ろにいた乗客の足があったのです。臭いの犯人はこの足でした。しかしこの乗客はぐっすり眠っています。恐らくここが長距離バスの中であることなど、すっかり忘れていたことでしょう。
さすがにこの人を起こして「足をどけてください」という気にはなれず、この足が自分の顔に触れることだけは避けようと、気をつけていました。この悪臭のおかげで、結局頭はさえまくっていました。大阪に着いたのは次の日の朝6時でしたが、このときすでに体はくたくたでした。大阪に来た目的は友人の結婚式に出席するためでしたが、式場に到着したときにはすでにグロッキーでした。しかし長距離バスを利用するのであれば、このようなことが生じ得るという教訓を得ることができ、よかったと感じています。
おことわり:上記の記事はあくまでも個人の感想であり特定の事業者などを批判したり逆に宣伝したりするものではありません。またこの記事と状況が変わっている可能性もありますので最新の情報はお手数ですがお客さまご自身でご確認をお願いします。
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