娘のリクエストに応えてみる
去年の春先、3歳の娘と妻と久しぶりに在来線に乗って出かけた時の話です。その日は年に一度の片道100円で乗れるイベントの日でした。自宅の近くを通るこの電車を見つけるたびに、娘が乗ってみたい、と言うので初めて電車に乗せました。
片道100円で乗れるということで、いつもでは考えられないくらい混んでいました。2両編成の田舎の電車なので、当然座れずに家族三人で立って窓から景色を眺めて、そのまま3駅目までは立ったままでした。4駅目で降りる人がまとまっていたので、空いた座席に娘と妻を座らせました。娘も初めての電車で楽しそうに景色を眺めていました。
私たちはとりあえず終点に着くまでまでの約1時間30分、娘が飽きるまで電車に乗ってみようと思っていました。私も席が空いたら座るつもりでした。何駅か後におばあちゃんが一人だけ、私たちのいるところの直ぐ近くのドアから乗車してきました。そのおばあちゃんも座る席を探していましたが、空いておらず、私の近くに立っていました。
その時、娘がこっちおいで、とおばあちゃんに話しかけました。おばあちゃんはさすがに3歳の子供から席を譲ってもらおうとはしませんでしたが、そのやりとりに気付いた嫁が席を譲り、娘の隣におばあちゃんが座りました。確か、おばあちゃんが何歳ですか、偉いねなどと娘と話していたように記憶しています。娘も全然人見知りしないので、何か一生懸命おばあちゃんに話しかけていたようです。
なんとなく周りの方々もにこにこしていたように感じて、車内がほっこりしたような印象でした。そのおばあちゃんは終点の何駅か前で降りて行ったので、空いた席に私が座り、娘をいっぱい褒めてあげました。
行きは天使で帰りは悪魔に
今まで一度も電車やバスに乗せたことはなかったのですが、一体どこで覚えてきたのか、私も妻もびっくりしました。特に自分の子供だからかもしれませんが、そういった行動をとってくれたことは非常に嬉しかったです。大人になっても相手を思いやったり、気遣ったりできる子に育ってほしいし育てていきたいです。
そして、終点に着き、売店でお昼を買って食べて、また、電車に乗りました。行きの電車では娘のことを本当に自慢出来る宝物位に思っていました。
が、帰りは疲れたのか、眠かったのか、娘は座ったり立ったり遊ぼうとするので、私と妻から全力で怒られていました。ほかの乗客の方にも、うるさくして迷惑をかけてしまいました。行きと帰りで天使から悪魔に変身してしまったので、案外ただの気まぐれでおばあちゃんに席を譲ろうとしたのかもしれません。子供は素直過ぎて行動が読めませんが、ほっこりできた家族でのお出かけでした。
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